ソウル照覧

ソウルシリーズと趣味の民俗学・歴史等を考察しているブログ

五行思想「木」で考察する、風神雷神がいつも一緒にいる理由

五行思想は中国から渡ってきた思想で、春秋戦国時代から続いているとされています。
 
陰陽学と五行学という二つの学問が合わさったもので、陰陽五行説として体系化したのは孔子であると言われています。
 
五行では
「木は火を生じ、火は土を生じ、土は金を生じ、金は水を生じ、水は木を生ず」
という木火土金水の順に万物の流れを、表しています。
 
これらの五行の中で、「木」と風神雷神に関する面白い共通点を見つけました。
 
一般的な風神雷神と言えば仏教における、袋を持った風神と太鼓を背負った雷神を連想するでしょう。
 
日本における仏教での風神雷神は、仁王像のように、二人一組で扱われます。
 
一方で、五行思想でいう「木」行は、文字のままで見れば、ほとんどの人がそのまま樹木を表すものと解釈するでしょう。
 
しかし実のところ、易で表される""""は、五行思想の「木」に相当します。
 
つまり風と雷は気のタイプで言うと、木気に属するのであり、神話上の風神雷神も木気の神と解釈することができます。
 
これにより仏教美術において、風神と雷神がセットになって配置されるのも、どうも五行思想から来ているのではないか、と考察することができるのです。
 
どうして風神雷神はいつも一緒なのか。五行からの関連付けと考えると、この疑問にも説明が付くのではないか、というお話でした。
 

12 NARUTO""タイプ""タイプのルーツは木属性か

五行思想を元にしたゲームや物語の設定などでは、風と雷、特に雷属性は作品によってかなりバラつきがあります。
 
光属性だったりあるいは単に電気属性となっていたり。
 
しかしファンタジーものでよくある、属性やタイプ相性の元となっている五行思想を調べてみると、
 
五行思想における八卦では、""""は木属性であるとちゃんと書いてありました笑
 
 
そういえば人気漫画NARUTOの主人公・ナルトが持つチャクラは""タイプで、ライバルのサスケは""タイプとされていますが、どちらとも"木ノ葉隠れの里"出身です。
 
さらに木ノ葉隠れの里を創設した初代火影の千手柱間は、木属性の術を使うことができます。
 
こう見るとNARUTOの作者は、風と雷と木の関係を下敷きにして、主人公たちのタイプを決めていたことがわかりますね。
 
このように""""、一見全く別物のように見えて、両者のルーツは同じだったのです。
 
ゆえに、だからこそ、私達の知る風神雷神は対となって、いつも一緒にいるのではないでしょうか。