【ダークソウル考察】天使の正体はサリヴァーンだったかもしれない説~13~
「四肢の生えた獣姿の世界蛇像」はなぜ獣のような意匠なのか
ここまではロスリック国の「天使に似た世界蛇像」および内部事情についての考察だったが、他の読者らも大体の想像はつくといったところではないだろうか。
では次に輪の都にある「四肢の生えた獣姿の世界蛇像」について述べていきたい。
まず輪の都だがこの地は元を辿ると、かつての大王グウィンが小さな人……つまり人間の祖先らに与えた都だ。
大王グウィンと言えばシリーズにおける火継ぎを生み出した神であり、最初に薪の王となった存在でもある。
こうしたグウィンの行いから「火が陰った折には薪となる」ことが不死の使命とされていた。
よってグウィンの手で創られた輪の都は、基本的に火継ぎを推奨する方針であったと考えられる。おそらくはロスリック国の<青教>と同じだろう。
このことから火の簒奪を唆すカアスの存在は、輪の都では否定的に見られていた可能性が充分にあるだろうと見ている。
そしてもう一つ挙げられるのが、輪の都とウーラシールとの関連である。
テキストによると、輪の都にはウーラシールからの使節団が送られていた可能性が覗える。
古めかしい平服のテキストより
古い魔術の国の平服
黄金の飾りは僅かな魔術を帯びているが
本来、戦いのための装束ではない
遥か昔、ある使節団が輪の都を訪ねたとき
唯一人残った若者が
記録上最後の、教会の槍になったという
黄金と魔術といえばウーラシールを連想させることから、使節団を送ったのはウーラシールであるという見方が考察界隈で存在している。
この説を採用するのであれば輪の都とウーラシールは外交上において、友好的な関係を築いていたと見て良い。
そしてこの点からして、輪の都で世界蛇の評判が悪かった理由を察することができる。
多くの不死灰諸兄姉がご存知のように、ダークソウル1で登場したウーラシールを壊滅に追い込んだ要因の1つは世界蛇であった。
素晴らしいチェスターのセリフより
それにしても、貴様も物好きなことだ
深淵など、まさにウーラシールの自業自得
出っ歯の大蛇に謀られ、墓を掘り、古人の躯を辱めるなど
まさに恥知らず、愚者ではないか
それに、所詮私たちには昔の話だ
貴様の知ったことでもないだろうに クックックッ
鷹の目のゴーのセリフより
友アルトリウスを蝕んだ深淵の闇は
いまやこの国、ウーラシールを飲み込もうとしている
…おそらく、滅びは避けられまい
だが、たとえ、闇の蛇に唆されたとて
彼らは自ら望み、あれを起こし、狂わせたのだ
…滅びは自業というものだよ…
上記のテキストで語られる証言からして、おそらく世界蛇のことを語っていると察することができるが、この証言からではフラムトとカアスのどちらであるかはっきりと区別がつかない。
だがダークソウル3までのシリーズを通して世界蛇の行状を見てみると、ウーラシールを滅ぼしたのもおそらくカアスであったと推測することができる。
~次回に続く~
※ダークソウルの解釈はこれが正解というものがなく、どう解釈するかは個人の自由です。あくまで一つの考察としてお楽しみください。