ソウル照覧

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【ダークソウル考察】五行思想で考察したら、<ロザリアの指>が特定できたかもしれない説~6~

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※ご注意※

以降の考察では<暗月の剣> <青の守護者>と<ロザリアの指>の敵対関係に関する考察も述べていきますが、決して誓約同士の不仲を煽る意図はありません。また他プレイヤーのロールプレイに口を挟むつもりもありません。あくまで筆者個人の考察による内容ですので、その点をご留意いただいた上でお読みいただきますようお願いいたします。

 

なぜ<ロザリアの指>はグウィンドリンを偽りの神と見ていたのか?

<暗月の剣> <青の守護者>の誓約者たちが神を騙っているのだとして、

なぜそんなことをするのだろうか。

 

<青ざめた二枚舌>のテキストから単純に考えるならば、

<暗月の剣> <青の守護者>の誓約者たちは神ではないものを神だと言っているから、嘘を吐いていると解釈できるだろう。

 

だがこれが真実であると、すぐに受け止めることはできない。

 

なぜならグウィンドリンは紛れもなく、火の時代における神族の一人であるからだ。

 

火の時代は太陽の光の王グウィンを筆頭とする神々の一族を、

信仰の対象とする時代である。

 

人間が神族を信仰の対象とするならば、神族であるグウィンドリンを

神とすることはなんら間違ってはいない。

 

グウィンドリンが神々の王グウィンの血を引く存在であることは、

ダークソウル1から判明していることである。

 

暗月の司祭の指輪のテキストより

グウィン王の末子にして、暗月の神

グウィンドリンの司祭に与えられる指輪

魔法の記憶スロットを増やす効果がある

 

陰の太陽グウィンドリンは

アノール・ロンドに残った古い神の一人であり

その信者もごく少ない

 

また、<暗月の剣>の誓約者たちは、グウィンドリンの信徒として活動している。信仰対象が神でないと思っている信徒などいないだろう。

 

そもそもグウィンドリン自身がれっきとした神族なのだから、<暗月の剣> <青の守護者>の誓約者らが神を騙るという表現には、やはり矛盾を感じる。

 

さらにダークソウル3において、グウィンドリンはエルドリッチの神喰らいに供されている。「神でない」なら、まず神喰らいの対象になることもなかったはずだ。

 

では青ざめた二枚舌のテキストにある「神騙り」をどう解釈すれば良いのか。

 

ここで抑えておきたいのは、どの神を己の神とするのかは、あくまで

信徒側の都合であるという点だ。

 

<ロザリアの指>は生まれ変わりの母ロザリアと誓約を交わし、その信徒として活動している。

 

よって<ロザリアの指>にとっての神は、生まれ変わりの母ロザリアだと解釈できる。

 

一方で<暗月の剣> <青の守護者>は暗月の神グウィンドリンに関連する誓約なのだから、彼らは暗月の神グウィンドリンの信徒となる。

 

もう一度言うが「どの神を己の神とするか」は、信徒側の都合の話である。

 

ロザリアの信徒である<ロザリアの指>は無論、ロザリアを信仰している。

 

そんな彼らが、グウィンドリンの信徒を「神を騙っている」と悪し様に評価するのであれば、それは他の神を信仰するのを認めないゆえの行為であるということが、うっすらとながら見えてくる。

 

つまり<ロザリアの指>はロザリア以外の神を攻撃する、ある種過激な

性格を持つ信仰なのではないか。

 

だからこそ彼らは、闇霊となって他の誓約者に襲いかかるというPK行為が、仕様上可能になっているのだと思われる。

 

PKの目的は誓約者それぞれであろうとは思う。

実際、中指のカークはロザリア一筋なのかは怪しい部分もある。

 

ただ、闇霊が他者の世界に侵入して襲い掛かるという仕様から、ダークソウル世界における設定上では、ロザリア信仰は一神教のように他の神を認めない、あるいは一神教でなくても暗月の神グウィンドリンを認めない可能性が覗えるという考えである。

 

他の神の信徒に襲い掛かり舌を取るという行為は、ある意味で他の神に対する冒涜行為と捉えることができる。 

 

ダークソウル3における他の誓約を確認してみると、かつてのグウィンの血を引く旧王家の神であり、ロザリア以外の神と関わりを持っていると思しき誓約は<青教> <青の守護者> <暗月の剣>ぐらいのものである。

 

グウィンの末娘である王女フィリアノールと関連する<教会の槍>もあるが、こちらは表世界から隔離された輪の都関連の誓約であり、灰(主人公)を除く<ロザリアの指>のほとんどがその存在を知っているとは思えないことからカウントしない。

 

また信仰関連では<神喰らいの守り手>もあるが、こちらの誓約でメインとなるエルドリッチが<神>であったという情報は今のところ無いので、こちらも<ロザリアの指>からの迫害対象としてはカウントしないと見る。

 

よってロザリア以外の神の誓約と見れるのは、<青教> <青の守護者> <暗月の剣>であり、ロザリアのみを神として見る傾向がある<ロザリアの指>からしてみれば、これらの誓約を結ぶ者たちは「神を騙る悪しき者」として迫害する対象となるわけである。

 

こうして見れば、なぜ<ロザリアの指>がグウィンドリン関連の誓約者たちを、特に敵視しているのか、その理由がわかってくるというわけだ。

 

<ロザリアの指>がグウィンドリンの信徒に用いた「二枚舌」の意味

さて、ここまで考察を読み続けた読者の方々は、こう思うのではないだろうか。

 

<ロザリアの指>が神としてグウィンドリンを認めないのであれば、

グウィンドリンが<ロザリアの指>であることは増々ありえないのではないかと。

 

最もである。筆者が読者の立場でもそう思うだろう。

 

だが話はまだ終わりではない。筆者がグウィンドリンを<ロザリアの指>であったと考える根拠は、むしろここからである。

 

これまでは暗月の神グウィンドリンの誓約である<暗月の剣>と<青の守護者>が、なぜ<青ざめた二枚舌>のテキストで「神騙り」と評されていたのかについて説明した。

 

先にも述べたが、<青ざめた二枚舌>のテキストでは

「神騙り」と「二枚舌」という文言で、「嘘」の意味合いが強調されていた。

 

「神騙り」についての考察がひとまず落ち着いたところで、

次に「二枚舌」の意味について考察していきたい。

 

~次回に続く~

 

※ダークソウルの解釈はこれが正解というものがなく、どう解釈するかは個人の自由です。あくまで一つの考察としてお楽しみください。