【ダークソウル考察】天使の正体はサリヴァーンだったかもしれない説~06~
倒しても何度も復活する。蛹を倒すと完全に消滅する(1・続き)
<吹き溜まりの天使>は奇跡(魔法)の産物だった!?
少々話が逸れるがここで「巡礼者」の意義について、改めて確認しておきたい。
そも巡礼とは簡単に言うと、信仰する宗教の聖地と定められた場所へ参拝する行為である。
巡礼者とは、文字通り聖地を参拝する者のことである。つまり巡礼は何らかの信仰を持っていることを前提に行うのである。
そしてここで登場するのが<蓋かぶりの巡礼者>である。巡礼者というからには、
もちろん彼らも何らかの信仰を持っている信徒ということになるだろう。
さらに言えば、<吹き溜まりの天使>を喚ぶ<蛹>という存在は、<蓋かぶりの巡礼者>を苗床にして生じる存在である。
ならば、<蓋かぶりの巡礼者>が信仰するのは<天使>であると推察できる。
彼らがひたすらに<吹き溜まりの天使>を喚ぶのは、おそらく<天使>の降臨、
あるいはそのものになることを願っているのだと思われる。
であればだ……やはり蘇生の力は、天使信仰が由来であると言えはしまいか。
そう考えると<蛹>がなぜ<吹き溜まりの天使>を喚ぶことができるのかが、自ずと明白になってくる。
一旦整理してみよう。<蓋かぶりの巡礼者>は信仰心を以て聖地を巡る言わば信徒である。
<吹き溜まりの天使>は<蛹>によって召喚されるのであり、
<蛹>は<蓋かぶりの巡礼者>を苗床にして生まれる。
これらの情報を元に<吹き溜まりの天使>が発生するまでのプロセスを整理してみると、以下のようになる。
<吹き溜まりの天使>が発生するまでのプロセス
<蓋かぶりの巡礼者>
※信仰心を以て各地を巡礼している
↓
<蛹>
※巡礼者を苗床にして発生する
↓
<吹き溜まりの天使>
※<蛹>によって召喚される
このプロセスから、<吹き溜まりの天使>は信仰心を持つ巡礼者によって生み出されるということがわかる。
そしてこれからの情報によって、もう一つの回答を導くことができる。
というのも<吹き溜まりの天使>が発生するプロセスにおいて、最大の要点となっているのが巡礼者、すなわち信仰心を持つ者から<吹き溜まりの天使>が発生しているという点である。
強い信仰心によって摩訶不思議な現象が引き起こされるという現象、ダークソウルを知っている者ならばどこかで聞いたことがあると思うのではないだろうか。
お察しの通り、<吹き溜まりの天使>が召喚されるまでの過程は、
信仰心によって身を護る、あるいは攻撃の手段に用いることが
できる魔法の一種<奇跡>を起こすまでのプロセスと全く同じなのである。
ダークソウルにおいて奇跡という魔法は神話を学び、そこに登場する神的な存在を信仰することによって発動するという仕組みになっている。
奇跡(魔法)が発動するまでのプロセス
1・神の物語を学び(読み)、神を信仰する
↓
2・信仰心によって奇跡を発動する
※神への信仰心が高いほど、奇跡の威力が増す
神話とは伝説であり、ずばり神の物語にほかならない。ゲルトルードが天使からもたらされた物語が信仰の対象になるのであれば、それはまさに奇跡を起こす代物となる。
そしてもう一つ、奇跡を使うには信仰心が必要となる点も、重要なポイントとなる。
なぜ<吹き溜まりの天使>は<蛹>によって喚ばれるのか、言い換えれば
なぜ<蛹>からしか生まれないのか。
その理由も<蛹>の元となるのが<蓋かぶりの巡礼者>で、彼らは天使信仰の信徒であった……ためにその信仰心による奇跡(魔法)から<吹き溜まりの天使>が召喚されていた。
このように考えるとつまるところ<吹き溜まりの天使>とは、天使への信仰を持つ<蓋かぶりの巡礼者>を苗床にした<蛹>によって発動する奇跡の産物だった、ということがわかるのである。
ここまで書いてきた筆者本人でさえ、あの空を漂う天使のようなものが奇跡の産物だったなどという回答は意外という他無かった。
しかし<吹き溜まりの天使>が発生する条件に先ほど述べた<奇跡>が発動するまでのプロセスを当てはめてみると、以下のようにピッタリ一致するのである。
<吹き溜まりの天使>は天使を信仰する<蓋かぶりの巡礼者>→<蛹>によって発動した奇跡(?)
※<蓋かぶりの巡礼者>→<蛹>となって<吹き溜まりの天使>を喚ぶ
逆算すると<蓋かぶりの巡礼者>は天使を信仰していたと考えられる
このように奇跡を発動するまでのプロセスと、<吹き溜まりの天使>が発生するプロセスを改めて紐解きまとめていくと、両者の発動・発生する条件が極めて似通っていることにお気づきいただけると思う。
筆者とて考察するにおいては、あまりにも突飛なことを言うつもりは毛頭ない。
だが情報を改めていくにつれ、奇跡が発動する条件と<吹き溜まりの天使>が発生する条件が、ここまで共通しているという事実に気付いた以上、<天使>の正体を考察するにおいて、無視することはできなくなったのである。
少なくとも なぜ<蛹>が<吹き溜まりの天使>を召喚し続けるのか、という謎については
<蛹>の元となる<蓋被りの巡礼者>が天使信仰の信徒であり、それらが発動する奇跡として<吹き溜まりの天使>が召喚されていたと考えてみると、全ての辻褄が合うのである。
~次回に続く~
※ダークソウルの解釈はこれが正解というものがなく、どう解釈するかは個人の自由です。あくまで一つの考察としてお楽しみください。