ソウル照覧

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【ダークソウル考察】五行思想で考察する、グウィンは本当に太陽の王だったのか?説~7~

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<悲劇の大王>グウィン

 不死の古龍たちとの激しい戦いを制し、世界の王者となり、なんでも

思いのままにしてきたグウィンが何をそんなに怖れ、薪となったのか。それはほかでもない、

 

"太陽の光の王"の称号を剥がされ、太陽の神でない自分の真実が、白日の下に晒されることを怖れたのである。

 

これまでグウィンは太陽の光の王とし最高の地位に在った。だが火が陰り、神々の時代に終わりが見えてきた。

 

今こそ世界を照らす太陽の神の力が必要とされるという時だが、彼は

偽りの太陽の神なので、火を生みだすことができない。

 

それがバレてしまえばどうなるか。これまで秘密にしてきたことが

明らかになることを考えたとき、グウィンは恐怖に凍り付いた。

 

"太陽の光の王"であった頃のグウィンは

“愚かさ”を働いた長子を都合の悪い存在として正史から抹消した。

月の力を宿しているという理由で末子に女装させ地下に押し込めた。

不義で生まれた半竜の子をいないもののように扱った

 

身内にさえこうなのだから、世界に対してどれほど尊大且つ傲慢に

振る舞っていたのか、想像に難くない。

 

さらに言えばグウィンのエゴの強さを物語っているのが、絵画世界の存在である。

 

グウィンの世界は彼にとって気に入らないものは、全て絵画世界に

追いやられ、彼の意に沿うものだけが外で生きられる仕組みだ。

 

神の名の下に、神以下というだけで、誰もが本来の姿のままで生きることが許されない世界。

 

このように弱者を偏見の的にするエゴにまみれた時代が、グウィン最盛期における火の時代だったのだ。

 

自分を飾るための嘘で追い詰められたグウィン

それまでの自分がやってきた仕打ちから、グウィンは嘘がバレれば、

世界中に軽蔑されると思っていた。心当たりがありすぎるほどあったのである。

 

"太陽の光の王"でなくなったら自分など、誰も敬ってくれない。愛してくれない。

 

称号があること・神であることで下々を見下せる世界を作ったのは、

他ならぬグウィン自身である。それが後になって全部自分にぶり還ってきたのだった。

 

グウィンは一人ぼっちになるのが怖かった……仕返しされるのが怖かった……王様でいたかった。

 

だから……

 

だから火の時代を継続するため、はじまりの火に、グウィンは自らを

薪として焼べるしかなかった。

 

永遠に"太陽の光の王"でいるために。

 

王グウィンは、闇を恐れた

火の終わりを恐れ、闇の者たる人を恐れ

人の間から生まれるであろう、闇の王を恐れ

世界の理を恐れた

だから奴は、火を継ぎ、自らの息子たちに、人を率い、縛らせた

(闇撫でのカアスのセリフより)

 

~次回に続く~

 

※ダークソウルの解釈はこれが正解というものがなく、どう解釈するかは個人の自由です。あくまで一つの考察としてお楽しみください。