ソウル照覧

ソウルシリーズと趣味の民俗学・歴史等を考察しているブログ

【ダークソウル考察】墓王ニトは最初の<死者>にして<不死の英雄>だったかもしれない説~1~

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墓王ニトこそが、<初めて火によって死んだ人>だった

 

ダークソウル1のオープニングで、墓王ニトは<最初の死者>と語られている。

 

確かに骸骨そのものの見た目といい、およそ生者とはかけ離れた姿である。

 

だがここでまた疑問がよぎる。普通死んだのであれば活動を停止する。

ましてや骨だけで動くことなどありえるのだろうか。

 

だがニトは骸骨の姿でありながら、生者のように活動できている。

 

それともダークソウルの世界では、人間は死んでも尚活動し続けることができるのだろうか。

 

世界観をざっと見直してみたところ、ダークソウルの世界では、

なんらかの理由で生者が死んだ後、活動を停止するという概念は、我々の世界と共通すると見て良いようである。

 

ただしこの世界では骸骨となった死者を、魔法で操るネクロマンサーのような存在もいるため、魔法などの技術によって死者が動き出すケースもある。

 

つまりダークソウル世界では、生者はいずれ死に活動停止するのが

普遍的な「生の営み」ではあるが、なんらかの理由で死者が動き出すケースも一部ある、という事情が伺える。

 

死んでいるニトはなぜ、生者のように動けるのか

 さてニトであるが、骨ばかりの姿であるのにも関わらず、彼は生者の

ように活動しているので、どういうことなのかと首を傾げるような存在となっている。

 

だがニトは<最初の死者>と名打たれている。そして他にもダークソウル2では、ミルファニト関連のテキストで<大いなる死者>と、ニトを想起させる文言が確認できる。

 

これだけの念押しをされていることから、ニトが<死者>であるという

ことは間違いないようである。

 

このようにニトは一見、<死者なのに生きている>という、なんだか

ちぐはぐな存在なのである。

 

ダークソウルの世界でも、<通常の死者は活動を停止する>という概念が適用されているところからも、ニトの異様さがますます際立ってくる。

 

だがこれこそがまさに、ニトの正体に対する答えだったのだ。

 

ニトはダークソウルの世界、もっとピンポイントで言えば、

「世界ではじまりの火が熾ったときの最初の死者」なのである。

 

ニトの正体は、世界の歴史の奥底に埋められている。それを掘り出す

には地層のごとく積まれた情報を、また一つ一つ掘り進めていかねばならない。

 

とりあえず、なぜ骸骨であって尚活動しているのかは横に置き、

まずニトの死因から掘り下げてみよう。

 

ニトの死因が判明すれば、「死んでいるはずなのに死んでいない」理由も、自ずと明らかになってくるからだ。

 

 五行思想はニトの死因にも関係していた!

 ニトの死因について話そうと思うが、その前に一つ前置きしておかねばならないことがある。

 

それはニトの死因を語る上でも、陰陽五行説が絡んでくるという点である。

 

またか、と思われるのは承知の上だ。だがニトの正体を解き明かすに

おいて、今回も五行説は欠かすことができないのである。

 

このような筆者の私見に、多くの読者が信じがたい気持ちになるだろう(実際これを書いている本人さえ、まさかと思ったものだ!)。

 

しかし大王グウィンの説でも示したように、ニトの謎も五行説

解明していくことは可能であると筆者は判断した。

 

ダークソウルの考察は自由なので、間違っているかどうかの判断は読者自身に任せるほかない。

 

とはいえニトの死因を、五行思想を元にして考察することが可能かどうか。

 

その点で言えば、筆者は決して筋の通らないデタラメを並べ立てているのではなく、五行説によって考察の材料となる情報を拾いあげることには成功している。

 

まずその論拠として挙げていくのが、五行思想で考察するニトの死因なのである。

 

~次回に続く~

 

※ダークソウルの解釈はこれが正解というものがなく、どう解釈するかは個人の自由です。あくまで一つの考察としてお楽しみください。