ソウル照覧

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【ダークソウル考察】天使の正体はサリヴァーンだったかもしれない説~02~

 

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カバラと天使信仰は共に<天使>からもたらされた

伝承によるとカバラ預言者アブラハムが天使メルキゼデクから伝授された天界の秘密、あるいはモーセがトーラー(律法)に記しきれなかった部分を口伝としたものであるという。

 

カバラの成り立ちにおける実際の歴史と伝承の整合性はさておき、

カバラの伝説はダークソウルにおいて天使信仰が興った経緯と非常に似通っている。

 

カバラ

アブラハムが天使メルキゼデクから伝授され、近代西洋魔術に大きく影響を与えた

 

天使信仰

<天使>に見えたゲルトルードによる書付が源流となり、ロスリックを中心に広まり、

 また天使信仰を由来とする奇跡(魔法)も生み出された

 

このように並べてみると、それぞれの成り立ちにおける類似性がより明らかとなる。

 

ちなみに「アブラハム」だけでなく「モーセ」もまた、十戒つまり神の言葉を賜った預言者である。

 

そして天使という存在から物語を受け取ったというゲルトルードもまた預言者と解釈することができ、信仰の成り立ちに預言者がいるという点も一致する。

 

また天使信仰は単に<天使>を崇拝するだけでなく、信仰による

奇跡(魔法)も生み出している。

 

天使の光柱のテキストより

「天使の娘」ゲルトルードの奇跡。

 

周囲に幾つもの光の柱を落とす

 

王妃の聖女であったゲルトルードは

彼女のいう天使に見え、その物語を知ったという

 

彼女は光と声を失い、だが物語を記し続けた

常人には理解できぬ、破綻した書付の山が

ロスリック天使信仰の源流となったのだ

 

また王子ロスリックが放ってくる魔法には<天使の光柱>そのままとはいかないまでも、同じ系統を匂わせるエフェクトがかかっている。

 

天使信仰はロスリックにおいて異端扱いされたこともあってか、奇跡の数自体は豊富というわけではないが、その信仰によって奇跡(魔法)を生み出しているという点においては、西洋魔術の根拠ともなったカバラとの共通点がここでも見出せると言える。

 

だがカバラの伝説と天使信仰が似通っているのは、これだけではない。

 

次に挙げるのが、カバラをもたらした天使メルキゼデクと法王サリヴァーンの類似性である。

 

正義と平和の天使メルキゼデク

先ほど述べたように、カバラの伝承と天使信仰の成り立ちには類似性がある。

 

筆者が最初に気付いたのはそれなのだが、他にも双方の伝承の源流となる天使の特徴にも、共通する部分があるので、そちらについても紹介しておきたい。

 

それらの情報もまた、筆者が天使信仰をもたらした<天使>がサリヴァーンなのではないかと考察する根拠なのである。

 

とすればカバラの伝承にある天使についてもまず述べておかねばなるまい。

 

伝説によるとアブラハムカバラを教えたのは天使メルキゼデクであるとされる。

 

メルキゼデクは旧約聖書の伝承に登場するのだが、サレムの王としての登場人物である場合と、神に仕える天使として語られる場合がある。

 

簡単に言うとメルキゼデクは、旧約聖書においてエルサレムの王、

またはいと高き神に仕える祭司とされた人物で、キリスト教グノーシス派の聖書外典では平和と正義を司る天使として崇拝されていた。

 

聖書においてメルキゼデクは祭司としての権能を用いて、アブラハムに「いと高き神」の祝福を与えるというわけである。

 

つまりメルキゼデクはかつて王であり祭司でもあった。

そしてグノーシス派では天使として語られたという経緯があるのだ。

 

このようにメルキゼデクは伝承の中で、王・祭司・天使という属性を持たされた存在なのである。

 

そしてグノーシス派が語る天使としてのメルキゼデクは、正義と平和の天使となっている。

 

以上が天使メルキゼデクについての説明となるが、法王サリヴァーンが

<天使>であったとする場合、両者の共通点が面白いほどに益々浮かび上がってくるのである。

 

~次回に続く~

 

※ダークソウルの解釈はこれが正解というものがなく、どう解釈するかは個人の自由です。あくまで一つの考察としてお楽しみください。