ソウル照覧

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【ダークソウル考察】五行思想で考察したら、<ロザリアの指>が特定できたかもしれない説~3~

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五行によって「小指」を割り出すことはできたが……

以上が五行説を元に、グウィンドリンが<ロザリアの指>であったと考える筆者の考察である。

 

だがこれだけの情報で結論づけるのは、筆者自身としてもまだ早いのではないかという思いがある。

 

とはいえ、五行説の情報からこれ以上の確証は得られなかった。

今度こそ、どん詰まりの万事休すか。筆者もそう思ったが、それはまだ早計であった。

 

五行説あくまで本編で語られなかった、<ロザリアの指>を示す手がかりでしかない。

 

つまり五行は真相の全てを語っているわけではないのである。

本編で語られなかった要素を補っているに過ぎない。

 

ヘイゼルの場合は、ダークソウル本編内にある<黄色指>というキーワードから五行説に行き着き、彼女についての情報と五行の概念とを併せて解読することで、彼女が人差し指であることが明らかとなった。

 

グウィンドリンの場合は、ヘイゼルの例を用いて五行説の概念から小指であることを特定した。

 

であれば、足りない情報はまたダークソウルに立ち返ることで、情報を洗い出すことができるのではないか。

 

早速筆者は行動に起こしてみることにした。すると思ってもみなかったことに、陰の太陽グウィンドリンと<ロザリアの指>に潜んでいたとんでもない繋がりが、ここに来て次々と浮かび上がってきたのである。

 

グウィンドリンには生まれ変わりを渇望する確かな動機があった

グウィンドリンと<ロザリアの指>を関連付ける要素は、先にも述べた

ようにダークソウル本編ではほとんど見ることができない。

 

だがグウィンドリンが持つ背景から考察してみると、

彼が<ロザリアの指>となる動機はすんなりと納得できる。

 

まずその根拠として挙げるのが以下のテキストである。

 

陰の太陽の王冠のテキストより

棄てられたアノール・ロンドを守る

陰の太陽グウィンドリンの王冠

 

神の王冠はとてつもない信仰を要求するが

暗月の魔法の力を帯び、すべての魔法を強化する

その太陽姿は彼の願望の現われだろうか

 

 暗月剣の誓約指輪のテキストより

誓約「暗月の剣」を交わした者に与えられる指輪

陰の太陽グウィンドリンの召喚に応える

 

自らの醜くひ弱な姿を知るグウィンドリンは

姉グウィネヴィアの幻を作り

棄てられたアノール・ロンドを守っている

その偽りを破るものは、神の大敵に他ならない

 

これらのテキストでは、グウィンドリンは生まれついての自分自身の姿に、

強いコンプレックスを抱いていたことが推察できる。

 

彼はその生まれゆえに、実の父グウィンからも女装を命じられたほか、霊廟に押し込められ、決して表の世界で生きることが許されなかった神である。

 

自身の存在を一切顧みられないまま、ほとんど誰にも知られず、自由も無く希望も無くただひっそりと存在するしかない。

 

そんな拷問にも等しい孤独の中にいたのがグウィンドリンである。

 

グウィンドリンはアノール・ロンドにたった一人残った、

グウィン直系の王子であるのにも関わらず、神々しい姉神の幻影を配置し、自分が表に出ることは決して無かった。

 

数少ないとされる信徒(暗月の剣)となる不死にさえ、グウィンドリンは頑として自分から拝謁を赦すことはない。

 

彼がどれだけ自分の姿に自信を持てず、他者から蔑まされることを怖れているかがわかるというものである。

 

こういったコンプレックスは大なり小なり誰にでもあるだろうが、

グウィンドリンは筋金入りと言っても良い程だったと思われる。

 

そんなグウィンドリンが<生まれ変わり>の

権能を持つ女神に、興味を示さないはずがあろうか。

 

生まれ変わりの母ロザリアは誓約を結び、<青ざめた舌>を捧げることで、己の見た目やステータス値を変更できるという権能を持っている。

 

人間の寿命の何倍もの長い間、<外見>という己のコンプレックスに苛まれてきたグウィンドリンとしては、是が非でもその権能にあやかりたいと思うのではないだろうか。

 

よくよく思い返してみれば、ダークソウル3の本編内で、グウィンドリンほど<ロザリアの指>となる動機を持つ存在はいないとさえ言えるのである。

 

~次回に続く~

 

※ダークソウルの解釈はこれが正解というものがなく、どう解釈するかは個人の自由です。あくまで一つの考察としてお楽しみください。